Wordのファイル(.docx)が送られてきたけれど、自分のパソコンにはWordが入っていない。そんなときは、無料のオフィスソフトLibreOffice(リブレオフィス)のWriterで開けます。
ただし、「開ける」と「そのまま同じ見た目になる」は別の話です。特に気をつけたいのは、直したあとに保存するときです。この記事では、開き方から、ずれやすいところ、相手に返すときの形までをまとめます。
LibreOffice自体の入れ方はLibreOfficeのインストール・使い方にまとめています。まだ入れていない方は先にこちらをどうぞ。
結論:開ける・直せる。ただし見た目は確認する
| やりたいこと | LibreOfficeで |
|---|---|
| Wordファイルを読む | できる |
| 文字を直す・書き足す | できる |
| Wordの形(.docx)のまま保存する | できる(保存のときに1か所だけ注意) |
| Wordとまったく同じ見た目にする | 保証はない(凝った書類ほどずれやすい) |
| Wordのマクロを動かす | 基本的にできないと考える |
ふつうの文章が中心の書類なら、ほとんど問題なく読み書きできます。気をつけるのは「見た目」と「保存」の2つです。
Wordファイルの開き方(3通り)
① ダブルクリックで開く
パソコンにWordが入っていなければ、LibreOfficeを入れたあとは.docxのファイルをダブルクリックするだけで、たいていWriterが開きます。
② 右クリックから開く
ダブルクリックで別のソフトが開いてしまう場合は、ファイルを右クリック →[プログラムから開く]→[LibreOffice Writer]を選びます。Wordも入っているパソコンで、今回だけLibreOfficeで開きたいときもこの方法です。
③ Writerの中から開く
LibreOffice Writerを起動して、[ファイル]→[開く]からWordファイルを選びます。古い形式の.docも同じように開けます。
ずれにくいところ・ずれやすいところ
開いたら、まず全体をざっとスクロールして、下の「ずれやすい」ものが入っていないかを見てください。
| ずれにくい | ずれやすい |
|---|---|
| ふつうの文章・見出し | テキストボックスや図形の位置 |
| 箇条書き | ページ数・改ページの位置 |
| シンプルな表 | セルの結合が多い表 |
| 画像が1〜2枚 | 文字と画像が入り組んだチラシ風のレイアウト |
| コメント・変更履歴 | SmartArt・グラフなどの凝った部品 |
| — | 1ページの行数・文字数を決めた書式(原稿用紙のような書類) |
「ずれやすい」側のものが入っていても、文字の中身が消えるわけではありません。位置や行の折り返しが少し変わる、というずれ方がほとんどです。
文字の形がちがって見えるとき(フォント)
書類で使われているフォントがパソコンに入っていないと、近いフォントに置き換えて表示されます。字の幅が変わるので、行の折り返しやページ数がずれる原因になります。
- Wordでよく使われる游明朝・游ゴシック・MS 明朝・MS ゴシックは、Windows 10/11に最初から入っています。Windowsなら、ここはたいてい心配いりません
- ずれやすいのは、Officeと一緒に入るフォント(「HG」で始まる名前のフォントなど)です。Wordの入っていないパソコンには、これが無いことがあります
気になる文字を選んで[書式]→[文字の書式]を開くと、入っていないフォントの場合は「このフォントはインストールされていません。最も適切なフォントが選ばれます。」と表示されます。これが出ていたら、ずれの原因はフォントです。
保存するとき、ここだけは間違えない
Wordファイルを直して[ファイル]→[保存]を押すと、次のような確認が出ます。
このドキュメントには、現在選択している「Word 2010–365 ドキュメント (*.docx)」ファイル形式では保存できない書式設定や内容が含まれています。
ちょっとドキッとする文面ですが、心配いりません。ボタンは2つ並んでいます。
| ボタン | どうなるか | 押すのは |
|---|---|---|
| 「Word 2010–365 ドキュメント 形式を使用する」 | Wordの形(.docx)のまま保存 | 相手にWordで返すとき(ふつうはこちら) |
| もう一方(ODF 形式) | LibreOffice標準の形(.odt)で保存 | 自分だけで使い続けるとき |
うっかりもう一方を選ぶと、拡張子が .odt の別のファイルができます。Wordの形で返すつもりなら、「Word 2010–365 ドキュメント 形式を使用する」を押してください。
いつもWordの形で保存したい場合
新しく作る書類も最初からWordの形で保存したいなら、設定を変えておくと楽です。
- [ツール]→[オプション]を開く
- 左の一覧から[読み込みと保存]→[全般]を選ぶ
- 下のほうの[常に次の形式で保存]で、テキストドキュメントを「Word 2010–365 ドキュメント」にする
- [OK]で閉じる
相手に返すときの3つの形
いちばん大事なのは、相手がそのファイルで何をするかです。それによって返す形を変えます。
| 相手がすること | 返す形 | やり方 |
|---|---|---|
| 読むだけ・印刷するだけ | [ファイル]→[PDFとしてエクスポート] | |
| Wordで続きを直す | Wordの形(.docx) | 保存の確認で「Word 2010–365 ドキュメント 形式を使用する」 |
| どこを直したか見たい | .docx+変更の記録 | 下の「変更を記録しながら直す」を参照 |
迷ったらPDFがいちばん安全です。PDFなら、相手のパソコンでも見た目が変わりません。PDFをあとから少し直したくなったときはStirling PDFのような無料ツールもあります。
Wordの形で返すときは、「LibreOfficeで編集したので、見た目が少しずれているかもしれません」とひとこと添えておくと親切です。
変更を記録しながら直す
人の書類を直すときは、直した場所が相手に分かるようにしておくと、やりとりがスムーズです。
- 直し始める前に[編集]→[変更の追跡]→[記録]をオンにする
- ふつうに文字を直す(消した文字・足した文字に色がつきます)
- 意見を書き添えたいところは[挿入]→[コメント]
- Wordの形(.docx)で保存して返す
受け取った相手がWordで開くと、Wordの「変更履歴」と「コメント」として表示されます。相手は、直した場所を1つずつ確認して取り込めます。
どうしても見た目が合わないとき
- 送り主にPDFも一緒にもらう:「本来の見た目」が分かるので、ずれているかどうかをすぐ比べられます
- 無料のWeb版Wordで開いて確かめる:Microsoftアカウントがあれば、ブラウザでWordが使えます。仕上がりを確認したいときに便利です
- 自分で作り直す:会社の決まった書式などは、LibreOfficeで一から作ったほうが早いこともあります
よくある質問
Q. Wordがなくても、Wordファイルの返事は出せますか?
出せます。LibreOffice Writerで直して、保存のときに「Word 2010–365 ドキュメント 形式を使用する」を選べば、相手はそのままWordで開けます。
Q. 古い .doc のファイルも開けますか?
開けます。.docx と同じように、ダブルクリックや[ファイル]→[開く]で開けます。
Q. Wordで作った履歴書や申込書を直して提出しても大丈夫?
提出先に指定がなければ、PDFにして出すのが安全です。枠や行の位置がずれたまま出してしまう心配がありません。「Wordの形で」と指定されている場合は、保存したあとにもう一度開いて、ページ数や枠の位置を確かめてから出しましょう。
Q. WordとLibreOfficeを同じパソコンに入れても大丈夫?
大丈夫です。両方入っている場合は、ダブルクリックでどちらが開くかが決まっているので、LibreOfficeで開きたいときは右クリックの[プログラムから開く]を使います。
まとめ
WordとExcel、どちらで書類を作るか迷ったときはWordとExcelの使い分けもどうぞ。


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