KeePassXCにパスワードをためたのはいいけれど、ログインのたびにKeePassXCを開いて、探して、コピーして、貼り付けて——。これを毎回やっていると、正直しんどいです。
その面倒をなくすのが、公式の無料拡張KeePassXC-Browserです。入れておくと、ログイン画面を開いたときにIDとパスワードが自動で入るようになります。
ただし、入れただけでは動きません。「拡張を入れる → 本体で許可する → 金庫と結びつける」の3段階が必要です。ここでつまずく人が多いので、順番どおりに進めていきましょう。
KeePassXC本体をまだ入れていない方は、先にKeePassXCの使い方をご覧ください。金庫(データベース)を作るところまで終わっていれば、この記事の準備は完了です。
KeePassXC-Browserとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | KeePassXC-Browser |
| 作っているところ | KeePassXCの開発チーム自身(公式) |
| 最新版 | 1.10.4(2026年9月16日) |
| 価格 | 無料 |
| 対応ブラウザ | Chrome・Chromium・Brave・Microsoft Edge・Firefox など |
| 必要なもの | KeePassXC本体(最新版は2.7.12) |
大事なのは、これが公式の拡張だということです。パスワード関連の拡張は、似た名前の別物が紛れていることがあります。作者がKeePassXCのチームであることを確認してから入れてください。
STEP 1:ブラウザに拡張を入れる
- ブラウザの拡張機能ストアを開き、「KeePassXC-Browser」を探します
- 提供元がKeePassXCになっていることを確かめて追加します
- 追加できたら、アドレス欄の右にあるパズルのアイコンから、KeePassXC-Browserをピン留めしておきます
ピン留めをすると、アイコンがいつも見える場所に出ます。このあとの作業でアイコンを何度も押すので、先にやっておくと楽です。
BraveやEdgeを使っている方も、Chromeと同じストアから入れられます(EdgeにはEdge用のストアもあります)。
STEP 2:KeePassXC本体で「ブラウザー統合」を有効にする
ここがいちばん忘れられがちな段階です。本体側で許可しないと、拡張はうんともすんとも言いません。
- KeePassXC本体を開き、[ツール]→[設定](または歯車のアイコン)を開きます
- 左の一覧から[ブラウザー統合]を選びます
- [ブラウザー統合を有効にする]にチェックを入れます
- 下にブラウザの名前が並ぶので、自分が使うものにチェックを入れます(Google Chrome/Chromium/Brave/Microsoft Edge/Firefox など)
- [OK]で閉じます
チェックを入れる欄はブラウザごとに分かれています。ChromeとBraveの両方を使うなら、両方にチェックが必要です。ここを1つしか入れていないために「片方だけ動かない」ということが起こります。
STEP 3:金庫と結びつける(1回だけ)
最後に、「この拡張に、この金庫を見せていいですよ」という許可を出します。これは最初の1回だけです。
- KeePassXC本体で、金庫を開いた状態(ロックを解除した状態)にしておきます
- ブラウザで拡張のアイコンを押し、[接続]をクリックします
- KeePassXC本体側に「新しいキーのアソシエーション要求」という確認が出ます
- この接続に分かりやすい名前を付けます(画面の例では「chrome-laptop」のような名前が示されます)
- [アクセスを許可して保存]を押します
「アソシエーション」は聞き慣れない言葉ですが、「ひもづけ」という意味です。むずかしく考えず、名前を付けて許可すれば大丈夫です。
これで準備は完了です。登録済みのサイトを開くと、ID欄とパスワード欄にKeePassXCのアイコンが出て、自動で入力できるようになります。
新しいパスワードを、その場で金庫に入れる
拡張のいちばん便利なところは、実は自動入力より「保存」かもしれません。
- 新しいサイトでログインすると、ページの上に「ユーザー名またはパスワードが変更されました。保存しますか?」という帯が出ます。許可すると、KeePassXCの金庫に新しい項目ができます
- 会員登録のパスワード欄では、拡張からパスワードを自動で作れます。自分で考えるより安全です
この2つを使うようになると、「あとで登録しよう」と思って忘れることがなくなります。
自動で入らないときの見どころ
うまくいかないときは、たいてい次のどれかです。上から順に確かめてください。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 「KeePassXC に接続していません」と出る | 本体が起動していない | KeePassXCを起動する |
| 「データベースがロックされています」と出る | 金庫が閉じている | 本体でロックを解除する |
| アイコンを押しても何も起きない | ブラウザー統合が無効 | STEP 2をやり直す |
| Chromeでは動くがBraveでは動かない | そのブラウザにチェックが入っていない | STEP 2で使うブラウザすべてにチェック |
| 入力欄が見つからないと出る | ページの作りが特殊 | 拡張のアイコンから[ログインフィールドを再検出]を押す |
覚えておくと速いキーボード操作
| キー | できること |
|---|---|
| Alt+Shift+U | ユーザー名とパスワードを入力 |
| Alt+Shift+P | パスワードだけ入力 |
| Alt+Shift+G | パスワードを作る(生成) |
| Alt+Shift+O | 二段階認証の6桁コードを入力 |
これは拡張に最初から入っている割り当てです。ほかのソフトと重なっている場合は、ブラウザの拡張機能の設定画面で変えられます。
右クリックのメニューからも「ユーザー名とパスワードを入力」「パスワードのみ入力」などが選べるので、キーを覚えなくても使えます。
よくある質問
Q. 拡張を入れると、パスワードが外に出ませんか?
出ません。拡張がやりとりするのは同じパソコンの中のKeePassXC本体だけです。インターネット越しにパスワードが送られる仕組みではありません。
Q. パソコンを買い替えたら、また設定が必要ですか?
必要です。STEP 1〜3をもう一度おこないます。金庫のファイル(KDBX)さえ手元にあれば、中身はそのまま使えます。
Q. ブラウザにパスワードを覚えさせるのと、何が違いますか?
保管する場所が違います。ブラウザの記憶機能は、そのブラウザ(とそのアカウント)に預ける形です。KeePassXCは自分のパソコンにあるファイル1つに、自分の鍵をかけて保管します。どこにも預けたくない人向けの選び方です。
Q. スマホでも自動入力できますか?
この拡張はパソコンのブラウザ用です。スマホは別のアプリが必要になります。KeePassXCの使い方の「スマホでも使いたい場合は」をご覧ください。
まとめ
クラウド型のパスワード管理と比べたい方はBitwardenの使い方もどうぞ。どちらが自分に合うかはKeePassXCの使い方の「Bitwardenとどちらを選ぶ?」にまとめています。


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