写真の位置情報(GPS)を消してから公開する方法|SNSは消えるが、ブログとメールは残ります【2026年版】

パソコン

スマホで撮った写真には、撮影した場所の緯度・経度が埋め込まれています。

「自宅で撮った写真をネットに上げたら、家がバレる」——そんな話を聞いて、不安になったことはありませんか。

まず、落ち着いてください。この話、半分は本当で、半分は誤解です。この記事では、そこをはっきりさせたうえで、消し方をご案内します。

この記事でわかること
  • 実は、主要SNSは勝手に消してくれます(意外と知られていません)
  • 本当に気をつけるべきなのは、SNS以外の経路です
  • 自分の写真に位置情報が入っているかの確かめ方
  • IrfanViewでまとめて消す方法
  • そもそも記録しないようにする設定(いちばん確実)

そもそもEXIF(イグジフ)とは

写真ファイルには、画像そのものとは別に「この写真の説明書き」が一緒に保存されています。これをEXIF(イグジフ)と呼びます。

記録される内容気になる度
撮影場所の緯度・経度(GPS)★★★ ここが本題です
撮影日時★★ 生活パターンが読めます
スマホ・カメラの機種名
シャッター速度・絞りなど-(写真好きには便利な情報)

EXIFそのものは悪いものではありません。「いつ・どこで撮ったか」が分かるので、あとから写真を整理するときにとても役立ちます。

問題になるのは「人に渡すとき」だけです。

【重要】主要SNSは、勝手に消してくれています

ここがいちばん誤解されているところです。

X(旧Twitter)・Facebook・Instagram・LINEに写真を投稿しても、位置情報は残りません。これらのサービスは、アップロードされた写真からEXIFを削除する仕組みになっています。

つまり「SNSに上げたら家がバレる」というのは、いまは正確ではありません。

では、どこが危ないのか

SNS以外です。ここを整理しておきます。

写真の渡しかた位置情報は
X(旧Twitter)に投稿消える
Facebook・Instagramに投稿消える
LINEで送る消える
自分のブログ(WordPress)に載せる★残ります
メールに添付して送る★残ります
クラウドの共有リンクで渡す★残ります
USBメモリ・SDカードで渡す★残ります
写真共有サイト(Flickrなど)★残ります
とくに注意したい人
  • ブログやホームページに写真を載せている方。WordPressはEXIFを消しません
  • フリマアプリの出品写真。サービスによって扱いが違います
  • 仕事で現場写真をメール送付する方
  • 掲示板やチャットにファイルとして貼る方

わたし自身、このブログに写真を載せる立場なので、ここは他人事ではありませんでした。SNSに守られていただけで、自分のブログは無防備だったわけです。

まず確認|自分の写真に入っているか見てみる

消す前に、そもそも入っているのかを確かめましょう。入っていないこともよくあります。

Windowsだけで確認する

  1. 写真ファイルを右クリックして「プロパティ」を開きます
  2. 「詳細」タブを選びます
  3. 下のほうへスクロールすると「GPS」という項目があります
  4. 「緯度」「経度」に数字が入っていたら、位置情報ありです

ここが空欄なら、その写真には位置情報が入っていません。何もしなくて大丈夫です。

IrfanViewで確認する

写真を開いて「画像」→「情報」(またはIキー)を押すと、EXIF情報を見るボタンがあります。ここで中身をまとめて確認できます。

何枚もまとめて確認したいときは、こちらのほうが速いです。

IrfanViewで位置情報を消す

IrfanViewならパソコンの中だけで完結します。「EXIF削除ツール」と称するWebサービスに、位置情報つきの写真をアップロードするのは、本末転倒ですから。

1枚だけ消す

  1. 写真をIrfanViewで開きます
  2. 「ファイル」→「名前を付けて保存」を選びます
  3. 保存画面の右側に「JPEG/GIF保存オプション」という小さな窓が一緒に出ます
  4. その中のチェックを外します(次で詳しく説明します)
  5. ファイル名を変えて保存します

もし保存オプションの窓が出てこない場合は、保存画面のいちばん下にある「オプションダイアログ表示」にチェックを入れてください。

外すのは1つではありません。ここが大事です

「元の〜を維持」が4つ並んでいます。ここを全部外します
「元の〜を維持」が4つ並んでいます。ここを全部外します

多くの解説では「EXIFのチェックを外す」としか書かれていません。でも実際の画面を見ると、似たような項目が4つ並んでいます。

項目名中身どうする
元のEXIFデータを維持
(JPGからJPGの場合)
GPS・撮影日時・機種名チェックを外す
元のIPTCデータ維持撮影者名・地名などの記入欄チェックを外す
元のJPGコメント 維持自由記入のメモ欄チェックを外す
元のXMPデータ維持編集ソフトが書き込む情報。ここにも位置情報が入ることがありますチェックを外す
EXIFだけ外しても、消え残ることがあります
  • 位置情報はEXIFだけでなく、XMPやIPTCにも書き込まれることがあります
  • 写真編集アプリを通した画像は、とくにその可能性があります
  • 「元の〜を維持」と書かれた4つを、まとめて全部外す。これが確実です
  • ただし「EXIF orientationタグをリセット」はチェックを入れたままにしてください。外すと写真が横向きになることがあります

毎回チェックを外すのが面倒な方へ

この保存オプションの窓には、いちばん下に「プロファイル」という欄があります。いまの設定に名前を付けて保存しておける機能です。

  • 4つのチェックを外した状態で、「保存」を押して名前を付けます(例:公開用
  • 次からは「読み込み」で、その設定を一発で呼び出せます
  • 毎回チェックを外し忘れる、という事故がなくなります

ここは地味ですが、続けるための工夫としては、いちばん効きます。

別名で保存してください
  • EXIFは、一度消すと元に戻せません
  • 「いつ・どこで撮ったか」が永久に分からなくなります
  • 思い出の写真は、元を残したまま「公開用」を別に作るのが安全です
  • フォルダを分けて、「公開用」だけEXIFなしにしておくと迷いません

まとめて消す(これが本命です)

1枚ずつでは、写真が20枚あったら20回です。IrfanViewの本当の強みは、まとめて処理できること。

「ファイル」メニューから一括処理(バッチ変換)を開きます。Bキーを押すだけでも開きます。「一括処理」という大きな画面が出てきます。

  1. 左上の「作業選択」で、「一括変換」が選ばれていることを確認します
  2. 右側の「ファイルの場所」で、写真の入っているフォルダを開きます
  3. 「全て追加」ボタンを押します(一部だけなら選んで「追加」)
  4. 下の「ファイル数」が増えていればOKです
  5. 左の「出力フォーマット」「JPG – JPG/JPEG Format」にします
  6. その右にある「オプション」ボタンを押します
  7. さきほどと同じ「JPEG/GIF保存オプション」が開くので、「元の〜を維持」の4つを全部外します
  8. 「出力ファイルのフォルダ」を、元とは別の場所に指定します
  9. 「一括処理開始」を押せば完了です
「一括処理」の画面。左上で「一括変換」を選び、出力フォーマットの横の「オプション」へ
「一括処理」の画面。左上で「一括変換」を選び、出力フォーマットの横の「オプション」へ
リサイズも同時にやるなら
  • 左側の「詳細オプション使用(一括サイズ変更など)」にチェックを入れます
  • その右の「詳細」ボタンから、サイズを指定できます
  • 縮小とEXIF削除が、1回の操作で同時に終わります
  • ブログ用の写真なら、この使い方がいちばん効率的です
出力先は必ず別のフォルダにしてください
  • 元と同じフォルダを指定すると、元の写真が上書きされます
  • 一括処理なので、気づいたときには全部書き換わっています
  • 「公開用」といった空のフォルダを先に作っておくのが安全です
  • 心配なら、まず2〜3枚だけで試してから本番にかけてください

ブログ用の写真なら、ここで一緒にサイズも小さくしてしまうと一石二鳥です。やり方はIrfanViewで画像を一括リサイズする方法にまとめています。

ブログ用なら、リサイズすると位置情報も一緒に落とせます。「縮小して、EXIFを消して、WebP化する」まで一度にやってしまうのが効率的です(一括WebP変換の記事もどうぞ)。

Windowsの標準機能でも消せます(正直に書きます)

じつはソフトを入れなくても消せます。ここは隠さず書いておきます。

  1. 写真を右クリック →「プロパティ」「詳細」タブ
  2. 下のほうにある「プロパティや個人情報を削除」をクリック
  3. 「可能なすべてのプロパティを削除してコピーを作成」を選んでOK

コピーが作られるので、元の写真は無事です。手軽で安全な方法です。

それでもIrfanViewを使う理由

Windows標準IrfanView
1〜2枚◎ これで十分
何十枚もまとめて△ 選択数が増えると重い◎ 一括で一瞬
ついでにリサイズ×◎ 同時にできる
形式の変換も同時に×

数枚ならWindows標準で十分です。ブログ用に毎回何十枚も処理するなら、IrfanViewのほうが圧倒的に速い——という使い分けになります。

実際、どこまで分かってしまうのか

「緯度・経度が入っている」と言われても、ピンと来ないと思います。実際どのくらいの精度なのかを書いておきます。

写真のプロパティに出てくる数字は、たとえばこんな形です。

緯度: 35; 41; 22.8
経度: 139; 41; 30.1

これは「35度41分22.8秒」という意味です。この数字を地図サービスの検索欄に貼り付けると、その場所が地図上にピンポイントで表示されます。

精度は「建物1つ」レベルです
  • 「だいたいこのあたり」ではなく、ほぼ建物が特定できる精度です
  • 地図サービスによっては、そのままその場所の写真まで見られます
  • 特別な技術は要りません。数字をコピーして貼るだけです
  • ご自身の写真で一度試してみると、実感がわくと思います

「知らないうちに入っていて、誰でも簡単に見られる」——ここがEXIFの怖いところです。逆に言えば、入っていないことさえ確認できれば、それで済む話でもあります。

ブログに写真を載せている方へ|現実的な運用

この記事を書いていて、いちばん自分に刺さったのがここでした。ブログ運営者はSNSに守ってもらえません。

とはいえ、記事を書くたびに何枚も手作業で処理するのは続きません。仕組みにしてしまうのがコツです。

手順やること
1写真を「元」フォルダに置く(ここは触らない)
2IrfanViewの一括処理でリサイズ+EXIF削除を同時にかける
3出力先は「公開用」フォルダにする
4ブログには「公開用」からだけアップロードする

フォルダを分けてしまえば、迷いようがありません。「公開用に入っているものは、すでに処理済み」と決めておけば、毎回悩まずに済みます。

しかもブログ用ならリサイズは、どのみち必要な作業です。スマホの写真をそのまま上げるとページが重くなりますから。ついでにEXIFも落ちると考えれば、手間はほとんど増えません。

すでに公開してしまった写真について
  • まずは自宅や職場で撮ったものだけ確認すれば十分です
  • 観光地やお店で撮った写真は、そこまで神経質にならなくて大丈夫です
  • 全部やり直すより、これから上げるぶんを確実にするほうが現実的です
  • 画像を差し替えるときは、同じファイル名で上書きすると記事を直さずに済みます

いちばん確実なのは「そもそも記録しない」

消す作業を毎回やるのは、正直めんどうです。撮る時点で記録しない設定にしてしまえば、消す手間そのものがなくなります。

iPhoneの場合

「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→「カメラ」と進み、「許可しない」を選びます。

Androidの場合

カメラアプリを開いて設定を出し、「位置情報を保存」「位置情報タグ」といった項目をオフにします。名前は機種によって少し違います。

オフにする前に、考えてほしいこと
  • オフにすると「撮影場所での自動アルバム作成」が使えなくなります
  • 「去年の旅行の写真」を地図から探すこともできなくなります
  • 旅行や子どもの記録を大事にしたい方は、オンのままがおすすめです
  • その場合は「人に渡すときだけ消す」のがいい落としどころです

【大事な話】EXIFを消しても、場所は分かることがあります

最後に、これだけはお伝えしておきます。

位置情報を消しても、写真そのものから場所は特定されます。

  • 窓の外に見えている建物や山の形
  • 電柱や標識に書かれた住所・地名
  • 近所のお店の看板
  • 宅配便の伝票、郵便物
  • 制服・学校の持ち物
  • 瞳に映り込んだ景色から特定された例も報道されています

EXIFの削除は「やっておいたほうがいいこと」ではありますが、それだけで安全になるわけではありません。

いちばん効くのは、写真に何が写っているかを一度確認してから公開すること。この習慣のほうが、実はずっと大事だと思っています。

よくある質問

Q. 過去にSNSに上げた写真、いま慌てて消すべきですか?

X・Facebook・Instagram・LINEに上げたものなら、位置情報は残っていません。慌てなくて大丈夫です。

確認したほうがいいのはご自身のブログ、メールで送ったもの、共有リンクで渡したものです。

Q. スクリーンショットにも位置情報は入りますか?

入りません。画面を写しただけなので、GPSは記録されません。

Q. LINEで送った写真は本当に大丈夫?

通常の写真送信ではEXIFが削除されます。ただし「ファイルとして送る」方法を使うと、そのままの状態で相手に届きます。ここだけ注意してください。

Q. 撮影日時も消したほうがいいですか?

神経質になる必要はありませんが、毎日の投稿から生活パターンが読めるのは事実です。上で紹介した方法はEXIFごとまとめて消すので、日時も一緒になくなります。

まとめ

位置情報とのつきあい方
  • 主要SNSは勝手に消してくれます。過度に怖がる必要はありません
  • 危ないのはブログ・メール・共有リンク・USB受け渡し
  • まず右クリック→プロパティ→詳細で、入っているか見てみる
  • 数枚ならWindows標準、何十枚ならIrfanViewの一括処理
  • IrfanViewでは「元の〜を維持」の4つ全部を外す。EXIFだけだと消え残ることがあります
  • 設定は「プロファイル」に保存しておくと、次から一発で呼び出せます
  • 元の写真は残す。消したEXIFは戻りません
  • 消しても、写り込みから場所は分かります。結局そこがいちばん大事です

調べてみて、いちばん意外だったのは「SNSはとっくに対策済みだった」ことでした。ネットにはいまだに「SNSに上げると家がバレる」と書かれた古い記事がたくさん残っています。

怖がりすぎず、本当に気をつけるべき場所だけ押さえる。それがちょうどいい距離感だと思います。

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