Rufusの使い方|Windows・LinuxのインストールUSBを無料で作る完全ガイド【2026年版】

パソコン

「パソコンが起動しなくなって、修理に出したら中のデータごと初期化された」
「使っていない古いパソコンを、なんとか再利用できないだろうか」

こうした場面で必要になるのが、「差し込むだけでパソコンを起動できるUSBメモリ」です。パソコンの中身が壊れていても、USBメモリ側から起動して修復したり、新しくOSを入れ直したりできます。

ただ、普通にUSBメモリへファイルをコピーしても、そこからは起動できません。「起動できる形」に特別な書き込み方をする必要があるからです。それを、専門知識なしで、ボタン数回でやってくれるのが Rufus(ルーファス) です。

ファイルサイズはわずか約2MB。インストールすら不要で、ダウンロードしたファイルをダブルクリックすればすぐ使えます。もちろん日本語表示に対応しています。

この記事でわかること
  • Rufus が何をしてくれるソフトで、どんなときに役立つのか
  • 始める前に必ず知っておくべき注意点(USBの中身は全部消えます)
  • 4つあるダウンロードファイルのうち、どれを選べばいいか
  • Linux の起動USBを作る手順
  • Windows の再インストール用USBを作る手順
  • Windows 11 の「要件を回避する機能」について、正直なところ

Rufus とは?基本情報

ソフト名Rufus(ルーファス)
最新バージョン4.15(2026年6月30日 公開)
価格完全無料
ライセンスGNU GPL v3(オープンソース)
開発元Pete Batard 氏(Akeo Consulting)
対応OSWindows 8 以降
ファイルサイズ約1.9MB
インストール不要(ダウンロードして実行するだけ)
日本語対応(自動で日本語になります)
公式サイトrufus.ie

Rufus は10年以上使われ続けている定番ツールです。ソースコードが公開されており、配布ファイルには開発元「Akeo Consulting」のデジタル署名が付いています。署名があるということは、途中で誰かに中身を差し替えられていないことを Windows が確認できるという意味です。

どんなときに使うのか

「自分には関係なさそう」と思うかもしれませんが、実はパソコンを使う人なら誰でも、いつか必要になる場面があります。

場面Rufus で作るもの
① パソコンが起動しなくなったWindows の回復・再インストール用USB。壊れてからでは作れないので、元気なうちに作っておくのが理想
② 古いパソコンを再活用したいLinux のインストールUSB。サポートが切れた古いPCでも軽快に動きます
③ パソコンを買い替える/譲るデータ消去ツールの起動USB。中身を確実に消してから手放せます
④ 自作PCを組んだOSがまだ入っていないパソコンに、OSを入れるためのUSB

特に ①は「保険」として価値があります。パソコンが動かなくなってから「起動USBを作ろう」と思っても、そのパソコンでは作れません。別のパソコンを借りるしかなくなります。

始める前に — 必ず読んでください

Rufus は便利なソフトですが、操作を間違えると大切なデータを消してしまうタイプの道具です。使う前に、次の4点だけは頭に入れておいてください。

これだけは守ってください
  • 選んだUSBメモリの中身は、すべて消えます。あとから戻すことはできません。空のUSBメモリか、消えても困らないものを使ってください
  • 作業前に、外付けHDDやSDカードはパソコンから抜いてください。選択欄に並んでいると、押し間違えて中身を消してしまう事故が起こります。挿さっているのが「作業用のUSBメモリ1本だけ」の状態が最も安全です
  • USBメモリの容量は8GB以上を用意してください(Windows用なら16GB以上が安心です)
  • ダウンロードは公式サイト「rufus.ie」からだけ。検索結果の広告や、まとめサイトの配布リンクは使わないでください

もうひとつ、念のため。これから起動USBを作るパソコンの中に大事なデータがある場合は、先にバックアップを取ってください。USBを作る作業自体はパソコン本体に影響しませんが、そのあとに「OSを入れ直す」ところまで進むと、パソコン内のデータは消えます。バックアップの方法は FreeFileSync の使い方 で解説しています。

ダウンロードと起動(インストールは不要)

公式サイト rufus.ie を開き、下のほうにある「ダウンロード」の表から選びます。4つ並んでいて迷いますが、ほとんどの方は一番上でOKです。

Rufus公式サイトのダウンロード表。rufus-4.15.exe(標準・Windows x64)、rufus-4.15p.exe(Portable)、x86版、ARM64版の4種類が並んでいる
公式サイトのダウンロード表。一番上の「標準・Windows x64」を選べば、ほとんどの場合それで正解です
ファイル名種類どんな人向けか
rufus-4.15.exe標準 / x64基本はこれ。ここ10年ほどのWindowsパソコンはほぼこれで動きます
rufus-4.15p.exePortable / x64設定をパソコンに残したくない人向け。中身は同じです
rufus-4.15_x86.exe標準 / x86かなり古い32bitのWindows用
rufus-4.15_arm64.exe標準 / ARM64Snapdragon搭載など、一部の新しいノートPC用

ダウンロードしたら、そのファイルをダブルクリックするだけで起動します。インストール作業はありません。「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と聞かれたら「はい」を選んでください。

初回起動時に「アップデートの確認を自動で行いますか?」と聞かれます。「はい」を選んでおくことをおすすめします。Rufus は過去に脆弱性が見つかって修正されたこともあるため、常に最新版を使うのが安全です。

画面の見方 — 触るのは2か所だけ

起動すると、英語まじりの項目がずらりと並んでいて身構えるかもしれません。ですが、実際に触るのは上の2か所だけです。残りは自動で最適な値が入ります。

項目意味操作
デバイス書き込む先のUSBメモリ触ります。容量と名前を見て、必ず正しいものを選ぶ
ブートの種類元になるISOファイル触ります。「選択」ボタンからISOを指定
パーティション構成ディスクの管理方式自動でOK(通常はGPT)
ターゲットシステム起動方式自動でOK(通常はUEFI)
ボリュームラベルUSBメモリの表示名自動でOK
ファイルシステム記録方式自動でOK

「パーティション構成」や「ターゲットシステム」は、自分で変えないでください。Rufus が ISOファイルの中身を読んで、最適な組み合わせを自動で選んでくれます。よく分からないまま変更すると、作ったUSBから起動できなくなります。

Linux の起動USBを作る手順

まずは分かりやすいLinuxから。古いパソコンの再活用に使う場合はこちらです。

  1. 使いたいLinuxの公式サイトから、ISOファイルをダウンロードします(Ubuntu、Linux Mint など。2〜4GB程度あります)
  2. USBメモリをパソコンに挿します。他の外付け機器は抜いておきます
  3. Rufus を起動します
  4. 「デバイス」欄に、挿したUSBメモリが表示されていることを確認します。容量が合っているか必ず見てください
  5. 「選択」ボタンを押し、手順1のISOファイルを指定します
  6. 他の項目は自動で埋まるので、そのまま 「スタート」 を押します
  7. 「ISOイメージモードで書き込む」を聞かれたら、そのまま「OK」
  8. 「USBメモリ内のデータはすべて消えます」という警告が出ます。USBメモリが正しいかもう一度確認してから「OK」
  9. 10〜20分ほど待って「準備完了」と表示されれば完成です

できあがったUSBメモリを古いパソコンに挿して電源を入れ、起動メニュー(F2、F12、Delキーなどメーカーによって異なります)からUSBを選べば、Linuxが立ち上がります。詳しい流れは 古いWindowsパソコンにLinuxを入れて再活用する方法 をご覧ください。

Windows の再インストール用USBを作る手順

Windows の場合も流れは同じですが、Rufus には ISOファイルを Microsoft のサーバーから直接ダウンロードする機能が付いています。ISOを探しに行く手間が省けます。

  1. USBメモリ(16GB以上推奨)を挿します
  2. Rufus を起動し、「選択」ボタンの右にある「▼」を押して 「ダウンロード」 に切り替えます
  3. 「ダウンロード」ボタンを押し、バージョン(Windows 11 など)、エディション、言語(日本語)、アーキテクチャを順に選びます
  4. ISOのダウンロードが始まります(5GB前後あるので時間がかかります)
  5. あとは Linux と同じで、「スタート」→警告を確認→完了
うまくいかないときは
  • 「ダウンロード」の選択肢が出てこない場合があります。この機能は Microsoft 側の仕様変更で一時的に使えなくなることがあるためです。その場合は、Microsoft の公式サイトから自分でISOをダウンロードして「選択」で読み込ませてください
  • ライセンス(プロダクトキー)は別途必要です。USBを作れば Windows が無料で使えるわけではありません。今使っているパソコンの再インストールなら、多くの場合そのまま認証されます

Windows 11 の「要件を回避する機能」について

Windows 11 のISOを選ぶと、Rufus は「TPM 2.0 やセキュアブートの必要条件を外しますか?」という選択肢を出してきます。これは、Windows 11 の動作条件を満たしていない古いパソコンにもインストールできるようにする機能です。

検索するとこの機能を勧める情報がたくさん出てきますが、気づいていただきたい点があるので正直に書きます。

回避機能を使う前に知っておくこと
  • Microsoft は、条件を満たさないパソコンへのインストールを正式にサポートしていません。「動く」ことと「サポートされる」ことは別です
  • 将来の更新プログラムが届かなくなる可能性があります。セキュリティ更新が来なくなると、ネットにつなぐこと自体が危険になります
  • 動作が不安定になったり、一部の機能が使えなかったりする報告もあります

私の考えとしては、Windows 11 に対応していない古いパソコンなら、無理に Windows 11 を入れるより、Linux を入れて再活用するほうが安心です。Linux なら古いパソコンでも公式にサポートされ、更新も普通に届きます。用途がネット閲覧や書類作成なら、体感の差もほとんどありません。

もちろん、承知のうえで試すのは自由です。ただ「みんなやっているから安全」ではないということだけ、頭の隅に置いておいてください。

よくある質問

Q. USBメモリは、あとから普通に使えますか?

使えます。Windows の「ディスクの管理」でフォーマットし直せば、元どおり普通のUSBメモリに戻ります。ただしそのときも中身は消えるので、起動USBとして使わなくなってから行ってください。

Q. Windows 標準の「メディア作成ツール」との違いは?

Microsoft 公式のツールは Windows 専用です。Rufus は Linux やその他のツールにも使えるのが最大の違いです。また、動作が速く、細かい設定ができる点も評価されています。Windows のUSBを作るだけなら、公式ツールでも構いません。

Q. 「標準」と「Portable」はどちらがいいですか?

機能はまったく同じです。違いは設定の保存場所だけで、Portable版はパソコン側に設定を残しません。会社のパソコンなど、痕跡を残したくない場合はPortable版が向いています。迷ったら標準版で問題ありません。

Q. ISOファイルはどこで手に入れますか?

必ず、そのOSの公式サイトからダウンロードしてください。Ubuntu なら ubuntu.com、Windows なら microsoft.com です。第三者が配布しているISOは、中身が改変されている危険があります。

Q. 「デバイス」欄に何も表示されません

USBメモリが正しく挿さっていないか、パソコンが認識していない可能性があります。エクスプローラーでUSBメモリが見えているか確認し、別のUSBポートに挿し直してみてください。

Q. 作ったUSBから起動できません

多くの場合、パソコン側の設定の問題です。電源投入直後に F2 / F12 / Del キー(メーカーにより異なります)を押して起動メニューを開き、USBを選んでください。それでも出てこない場合は、BIOS設定で「セキュアブート」を一時的に切る必要があることもあります。

まとめ

Rufus は、約2MB・インストール不要・日本語対応という手軽さで、「起動できるUSBメモリ」を数分で作れるツールです。10年以上使われている定番で、信頼性も十分です。

ただし、USBの中身を消す道具でもあります。「デバイス」欄が正しいかを毎回確認する、この一手間だけは省かないでください。

今日やるとしたら
  • 使っていないUSBメモリ(8GB以上)が家にないか探しておく
  • 公式サイト rufus.ie から標準版をダウンロードしておく(2MBなのですぐ終わります)
  • パソコンが元気なうちに、Windows の回復用USBを1本作っておく。これが一番の保険になります

起動USBは、必要になったときには作れません。元気なうちに1本作って引き出しに入れておく——それだけで、いざというときの選択肢がまったく変わります。

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