強いパスワードの作り方|短すぎず単純すぎず、長い「合言葉」がコツ【総務省・NISTの目安】

強いパスワードの作り方|いちばん大事なのは長さ パソコン

パスワードを作るとき、自分の名前のうしろに「123」をつけたりしていませんか? 記号をたくさん入れれば強くなる、と思っていませんか?

じつは、強いパスワードでいちばん大事なのは「長さ」です。この記事では、日本の総務省とアメリカのNIST(国立標準技術研究所)のガイドラインをもとに、強いパスワードの作り方と、長くても覚えやすい「合言葉」のコツをまとめます。

同じ内容を、YouTubeの動画でも紹介しています。

強いパスワードの作り方|短すぎず単純すぎず、長い「合言葉」がコツなのだ

こんなパスワードはあぶない

  • 名前・誕生日・電話番号など、自分に関係する情報
  • IDと同じパスワード
  • 「123456」「password」や、キーボードの並びの「qwerty」
  • 辞書にある単語1つだけ
  • 短すぎるもの

こういうパスワードは世界中でよく使われているので、悪い人はいちばん最初にためします。「名前+123」のように、うしろに数字をつけるのも、よくある手です。

いちばん大事なのは「長さ」

記号を入れるのも役に立ちますが、それより効くのが長さです。1文字増えるたびに、組み合わせの数が何十倍にも増えます。

たとえば、数字4けたの暗証番号は1万通りしかありません。1万回ためせば開いてしまいます。短いパスワードは、どんなに工夫しても弱いのです。

何文字あればいい? ガイドラインの目安

日本(総務省)アメリカ(NIST)
長さ最低でも10文字以上パスワードだけでログインするなら15文字以上(2段階認証と組み合わせるなら8文字以上)
記号・数字数字・記号・英字(大文字・小文字)を混ぜるのが好ましい「記号を入れなさい」という決まりを、サービス側が押しつけない
定期的な変更不要(漏れたときは変える)求めない(漏れた証拠があれば変える)
総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」と、NIST SP 800-63B(2025年8月の改訂版)をもとにまとめました

NISTは、64文字くらいまで使えるようにすることも、サービス側に求めています。そんなに長いと自分で打つのは大変なので、パスワード管理ソフトに入れてもらうのが楽です(あとで説明します)。

長くて覚えやすい「合言葉」の作り方

「長いと覚えられない」というときは、合言葉にします。総務省も紹介している方法です。

  1. おたがいに関係のない単語を、4つくらい選びます(例:みかん・えんぴつ・くじら・ゆうやけ)
  2. ローマ字にしてつなげます。それだけで20文字以上になります
  3. 単語のあいだに数字やハイフンをはさむと、もっと強くなります

この例は、ここに書いた時点でもう使えません。自分で考えた単語で作ってください。

合言葉で気をつけること
  • 単語どうしがつながる文章にしない(「ずんだ・もち・おいしい」のように、意味がつながるものは当てられやすい)
  • 有名な歌の歌詞やことわざは使わない(みんな知っています)
  • 「a」を「@」に変えるようなよくある置きかえは、悪い人も知っているので、あまり強くなりません。「p@ssword」も、もとは「password」です

サイトによっては「記号を1つ以上入れてください」という決まりがあります。そのときは、合言葉に記号を足せば大丈夫です。

使い回さない。作るのは管理ソフトに任せる

どんなに強いパスワードでも、全部のサービスで同じだと、1つ漏れただけでほかも全部開けられてしまいます。1本の鍵で、家も車も金庫も開くようなものです。

全部ちがうパスワードを覚えるのは大変なので、パスワード管理ソフトに作ってもらって、覚えるのもソフトに任せるのがおすすめです。自分で覚えるのは、管理ソフトを開くためのマスターパスワード1つだけ。そこに、この記事の合言葉を使ってください。

私も、これから作るパスワードは、基本的に自動で作って、あとはパスワード管理ソフトに覚えさせるだけにしていきます。どのソフトを選べばいいかは、パスワード管理ソフトはどれがいい?Bitwarden・1Password・KeePassXCを比べてみたで比べています。

パスワードを変えるのは「漏れたとき」

「パスワードは毎月変えたほうがいい」と聞いたことがあるかもしれません。でも、総務省もNISTも、定期的に変えなくていいとしています。

毎回変えさせると、覚えられなくなって「最後の数字だけ変える」ようなパターンになったり、使い回したりしてしまうからです。

ただし、漏れたかもしれないときは、すぐに変えます。サービスから「情報が漏れました」というお知らせが来たときなどです。漏れていないかの調べ方は、パスワードが漏れていないか調べる方法にまとめています。

まとめ

  • 名前・誕生日・「123456」のような、よくあるものは使わない
  • いちばん大事なのは長さ。総務省は10文字以上、NISTは15文字以上
  • 覚えるなら、関係のない単語を4つくらいつなげた合言葉
  • 使い回さない。作るのも覚えるのも、パスワード管理ソフトに任せる
  • 変えるのは漏れたとき。定期的に変えなくていい

あわせて読みたい

この記事は、2026年10月時点の情報をもとにしています。参考:総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」推測できる簡単なパスワードを利用しないようにしよう、NIST SP 800-63B(Digital Identity Guidelines: Authentication and Authenticator Management)。

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