「メモはNotionに書いているけれど、ネット環境がないと開けないのが不安」「Obsidianは自由度が高いけど、設定が複雑でどこから手をつけていいか分からない」——そんなモヤモヤを抱えていませんか?大事な考えやアイデアを書き留めるツールなのに、肝心なときに開けなかったり、情報が外部のサーバーに預けっぱなしになっているのは、実はけっこう怖いことです。
「自分のメモが、自分の知らないところで読まれているかもしれない」——この不安、一度感じたら無視できませんよね。
問題の本質:便利なメモアプリほど「人に預ける」仕組みになっている
NotionやEvernoteのような人気メモアプリは、データを基本的にクラウド(運営会社のサーバー)に保存します。複数の端末で同期できて便利な一方、ネットがなければ開けず、運営会社の方針変更やサービス終了に振り回されるリスクもゼロではありません。
一方でObsidianのようなローカル保存型のツールは安心感がありますが、「これをやりたい」と思っても、プラグイン探しや設定がハードルになることがあります。「クラウドの便利さ」と「ローカルの安心感」、本当は両方欲しいはずです。
そこで今回ご紹介したいのが、海外で静かに注目を集めている無料メモ・ナレッジ管理ツール「Anytype(エニータイプ)」です。日本語の紹介記事はまだ少ないですが、「Notion × Obsidian」と言われるほど両方の良さを併せ持ったツールで、ネットがなくても完全に使え、しかも全データが暗号化されます。
Anytypeとは?基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ソフト名 | Anytype(エニータイプ) |
| 開発元 | Any Association(スイス) |
| 対応OS | Windows / Mac / Linux / iOS / Android |
| 価格 | 無料(Free プラン)/有料プランは年額約1万円台〜 |
| 日本語対応 | ○(UIメニューから日本語に切り替え可能) |
| データ保存方式 | ローカル保存+端末間同期(同期はエンドツーエンド暗号化) |
| オープンソース | ○(クライアント部分はGitHubで公開) |
一番の特徴は「ローカルファースト」という設計思想です。メモやページ、画像、タスクといったあらゆる情報が「オブジェクト」として扱われ、まずは自分の端末の中に保存されます。複数端末で使いたい場合だけ、暗号化された状態で同期する仕組みなので、「クラウドに丸投げ」にならず、自分の手元にデータの主導権が残ります。
Anytypeの主要機能
1. スペース(Space)でジャンルごとに整理
「仕事用」「個人の日記用」「読書ノート用」のように、用途別に最大10個まで独立した作業スペースを作れます。画面左側のサイドバーから切り替えるだけで、ジャンルが混ざりません。
2. タイプ(Type)であらゆる情報を分類
メモ、タスク、人物、本、プロジェクトなど、情報の種類(タイプ)をあらかじめ用意したり自作したりできます。「これは読書ノート」「これはタスク」と分類しておくと、後から整理・検索しやすくなります。
3. セット(Set)で自動的にリスト化
「ステータスが“未完了”のタスクだけを一覧表示する」というように、条件を指定するとオブジェクトを自動でリストアップしてくれる、いわば“動くデータベース”です。Notionのデータベース機能に近い感覚で使えます。
4. グラフビュー(Graph View)でつながりを可視化
メモとメモがどのようにリンクしているかを、星座のような図で表示できます。Obsidianを使っている方にはおなじみの機能で、「自分でも気づかなかった発想のつながり」を見つけるきっかけになります。
5. オフラインで完全に動作
ネット環境が一切ない状態でも、新規作成・編集・検索のすべてが問題なく行えます。新幹線の中や電波の悪い場所でも、メモを取る手が止まりません。
他の無料メモアプリとの比較
| ツール | 保存方式 | データベース機能 | 暗号化 | 設定の手軽さ |
|---|---|---|---|---|
| Anytype | ローカル+暗号化同期 | ○(標準搭載) | ○(E2E暗号化) | 普通(最初は少し学習が必要) |
| Notion | クラウド前提 | ○(高機能) | △(運営会社が管理) | 簡単 |
| Obsidian | ローカル(プレーンテキスト) | △(プラグインで追加) | ○(端末内のみなら) | 難しい(プラグイン選定が必要) |
| Joplin | ローカル+任意のクラウド同期 | × | ○(同期時に暗号化可) | 簡単 |
「データベースっぽい整理もしたいけど、会社のサーバーには預けたくない」という人にとって、Anytypeはちょうど良いポジションにいるツールです。Obsidianの「Joplin」や「Logseq」と比較されることもありますが、データベース機能(セット)が標準で入っている点がAnytypeの強みです。
インストール・使い方
- 公式サイト(download.anytype.io)にアクセスし、Windows版のインストーラーをダウンロードする
- ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールを完了させる
- 初回起動時に「Any-ID」というアカウント(メールアドレスのみで作成可能)を作成する
- 右上のメニューから「Settings」→「Preferences」を開き、言語(Language)を「日本語」に変更する
- 最初のスペースが自動で作られるので、用途に応じて名前を変更する(例:「仕事用メモ」)
- 「+」ボタンから最初のオブジェクト(ページ)を作成し、文章を入力してみる
- 慣れてきたら「タイプ」を作成し、タスクや読書ノートなど自分用の分類を整えていく
はじめは「オブジェクト」「タイプ」「セット」という独特の言葉に戸惑うかもしれませんが、最初の数日は“ただのメモ帳”として使うだけで十分です。慣れてきたタイミングでタイプやセットを少しずつ追加していけば、自然とNotionのデータベースのような整理ができるようになります。
今日からできる具体的なアクション
- まずは無料プランでインストールし、今日考えたことを1つだけメモしてみる
- 普段Notionで作っているメモを1つだけ、Anytypeに手で書き写してみて使い心地を比べる
- スマホ版アプリも入れて、PCとスマホ間で同期できるか試してみる(同期は暗号化されているので安心です)
- 1週間使ってみて、「タイプ」や「セット」を1つだけ自作してみる
まとめ
Anytypeは、Notionの「使いやすさ・データベース機能」とObsidianの「ローカル保存・自由な構造」を両方取り入れた、無料かつオープンソースのメモ・ナレッジ管理ツールです。日本語の情報がまだ少ない分、今のうちに触っておくと「早くから使っていた人」になれるかもしれません。
大事な考えやアイデアを、誰かに預けるのではなく、自分の手元に安心して残しておきたい方は、ぜひ一度試してみてください。
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