「パソコンが重いけど、タスクマネージャーを見てもCPU使用率もメモリも特に高くない」「見覚えのないプロセスが動いているけど、これって何のソフトか分からない」——そんな経験はありませんか?標準のタスクマネージャーは便利ですが、表示できる情報には限りがあり、「結局何が原因か分からないまま」になってしまうことが少なくありません。
「重い原因が分からないまま、なんとなく再起動して様子を見る」——これを繰り返していると、本当の問題はいつまでも解決しません。
問題の本質:標準のタスクマネージャーは「表面」しか見せてくれない
Windows標準のタスクマネージャーは、CPU・メモリ・ディスクの使用率をざっくり表示してくれますが、「どのプロセスがどのファイルを開いているか」「どのプロセスがネットワークのどこと通信しているか」「このプロセスは誰が起動したものか」といった、原因を特定するために本当に必要な詳細情報までは見せてくれません。
特に困るのが、「使用率はそこまで高くないのに、なぜか動作がカクつく」というケースです。これはディスクI/Oの待ち時間や、ハンドルリーク(不要なファイル・通信を解放せずに溜め込み続ける不具合)が原因であることが多く、標準のタスクマネージャーだけでは突き止めるのが難しい領域です。
そこで頼りになるのが、無料の高機能診断ツール「System Informer(システムインフォーマー)」です。長年プロの間で使われてきた「Process Hacker」の後継ソフトで、タスクマネージャーよりもはるかに深い情報を、視覚的に分かりやすく確認できます。
System Informerとは?基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ソフト名 | System Informer |
| 開発元 | Winsider Seminars & Solutions(Process Hackerの後継プロジェクト) |
| 対応OS | Windows 10 / 11 |
| 価格 | 完全無料・オープンソース |
| 日本語対応 | UIは英語(項目自体は直感的で分かりやすい) |
| 配布元 | GitHub(systeminformer/systeminformer) |
System Informerは、かつて多くのIT管理者やセキュリティ担当者に愛用されてきた「Process Hacker」の開発が止まった後、元の開発メンバーが引き継いで作り直したツールです。「タスクマネージャーの上位互換」というよりも、「プロが使う本格的な診断ツール」という位置づけです。
System Informerでできること
1. プロセスの親子関係をツリー表示
どのプロセスがどのプロセスから起動されたかを、階層(ツリー)構造で確認できます。「見覚えのないプロセス」がどこから生まれたのかを追跡しやすくなります。
2. ネットワーク通信を一覧表示
「ネットワーク」タブから、どのプロセスがどのIPアドレス・ポートと通信しているかを一覧で確認できます。見知らぬ通信を見つけた場合のセキュリティチェックにも役立ちます。
3. ディスクの使用状況をリアルタイムで確認
「ディスク」タブでは、どのプロセスがどのファイルに対してどれだけの読み書きを行っているかが分かります。「使用率は低いのに重い」という現象の原因がここで見つかることが多いです。
4. ハンドル・スレッドの詳細確認
プロセスが開いているファイルや通信、メモリ領域(ハンドル)を一覧表示できます。ハンドル数が異常に増え続けているプロセスは、メモリリークなどの不具合を抱えている可能性が高いです。
5. プロセスの強制終了・優先度変更
応答しなくなったプロセスを強制終了したり、CPUの優先度を調整したりする操作も、タスクマネージャーより細かく行えます。
標準タスクマネージャーとの比較
| 機能 | 標準タスクマネージャー | System Informer |
|---|---|---|
| CPU・メモリ使用率 | ○ | ○(より詳細) |
| プロセスの親子関係表示 | △(簡易的) | ◎(ツリー構造で詳細表示) |
| ネットワーク通信の確認 | × | ◎ |
| ファイル・ハンドルの確認 | × | ◎ |
| 導入の手軽さ | ◎(標準搭載) | ○(インストールが必要) |
インストール・使い方
- System InformerのGitHubリリースページ、または公式サイトからWindows版インストーラーをダウンロードする
- ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールする
- 初回起動時に管理者権限を求められたら許可する(詳細情報の取得に必要)
- メイン画面の「Processes」タブで、現在動いているプロセスをツリー表示で確認する
- 気になるプロセスを右クリックし、「Properties」から詳細情報(起動元のファイルパスや署名情報など)を確認する
- 「Network」タブに切り替え、通信を行っているプロセスとその宛先を確認する
- 「Disk」タブで、ディスクへの読み書きが多いプロセスを確認する
最初は表示される情報量の多さに圧倒されるかもしれませんが、まずは「Processes」「Network」「Disk」の3つのタブだけ覚えれば十分です。普段使わない設定や用語は読み飛ばして問題ありません。
今日からできる具体的なアクション
- System Informerをインストールし、「Processes」タブでCPU使用率順に並べ替えてみる
- 見覚えのないプロセス名があれば、右クリック→「Properties」でファイルの場所と発行元を確認する
- PCが重いと感じたタイミングで「Disk」タブを開き、どのプロセスが読み書きしているかを確認する
まとめ
System Informerは、標準のタスクマネージャーでは見えない「プロセスの親子関係」「ネットワーク通信」「ディスクの詳細」までを無料で確認できる、本格的な診断ツールです。「重い原因が分からない」というモヤモヤを、推測ではなく実際のデータで解消できるようになります。
原因不明の重さに振り回されている方は、ぜひ一度System Informerを開いて、画面の中で何が起きているかを確認してみてください。
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