クラウド不要!PCとスマホのファイルを自動同期できる無料ツール「Syncthing」の使い方【2026年版】

パソコン

「写真をパソコンに移したいけど、USBケーブルを繋ぐのが面倒…」「OneDriveやGoogleドライブに個人ファイルを上げたくない」そんな悩みを抱えていませんか?

クラウドサービスは便利な反面、容量制限・月額料金・プライバシーの不安が常につきまといます。「自分のファイルは自分のデバイスだけに置いておきたい」という方に、ぴったりの無料ツールがあります。

クラウドを使わずにファイルを同期する、という選択肢

多くの人がファイル共有にDropboxやOneDriveを使いますが、これらには共通の問題があります。データが「他社のサーバー」を経由するため、情報漏えいリスクがゼロではありません。また、無料プランの容量は年々削られる傾向にあります。

本当の問題は「クラウドしか選択肢がないと思い込んでいること」です。実は、クラウドを一切使わずにデバイス間で自動同期する方法があります。それが今回紹介する「Syncthing(シンクシング)」です。

Syncthing(シンクシング)とは?

Syncthingは、2台以上のデバイス間でフォルダを自動同期する完全無料のオープンソースソフトです。最大の特徴は「データがサードパーティのサーバーを一切経由しない」こと。WindowsのPCとAndroidスマホを直接つないで、写真や文書を自動でバックアップできます。

項目内容
ソフト名Syncthing
最新バージョンv2.1.0(2026年5月時点)
対応OSWindows / macOS / Linux / Android / FreeBSD
価格完全無料(オープンソース)
開発元Kastelo Inc.(コミュニティ主導)
データ保管先自分のデバイスのみ(クラウドなし)
通信の暗号化TLS(完全暗号化)
公式サイトhttps://syncthing.net/

Syncthingの主な機能

① リアルタイム自動同期

指定したフォルダに変更があると、接続中のデバイスへ即座に反映されます。スマホで撮った写真がケーブルなしでPCに自動保存される、という夢のような使い方が実現します。「Wi-Fiにつながった瞬間に自動同期」が始まるので、操作不要です。

② 完全なプライバシー保護

データはあなたのデバイス間を直接(P2P:ピア・ツー・ピア)で行き来します。GoogleやMicrosoft、Dropboxのようなサーバーには一切届きません。すべての通信はTLSで暗号化されており、途中で盗み見られる心配もありません。

③ 複数フォルダ・複数デバイスの同時管理

「仕事用PC」「自宅PC」「スマホ」「NAS(家庭用サーバー)」など、何台でも接続できます。フォルダごとに「このフォルダはAとBに共有」「このフォルダはAだけ」と細かく設定できるのも便利です。

④ バージョン履歴機能

誤ってファイルを削除したり上書きしてしまった場合でも、バージョン履歴から復元できます。「ゴミ箱」「世代管理(N世代分保存)」「ステージング(変更前ファイルを別フォルダに保存)」の3モードから選択できます。

⑤ インターネット越しの同期も可能

自宅とオフィスのPCのように、異なるネットワーク間でもポート開放不要で同期できます。UPnP対応ルーターなら設定ゼロ。離れた場所でもファイルが自動的に最新状態になります。

他のツールとの比較

似たようなツールと比べると、Syncthingの強みがよくわかります。

ツール価格クラウド経由プライバシー自動同期容量制限
Syncthing無料なし(P2P)なし
Google Drive15GBまで無料あり15GB(無料)
OneDrive5GBまで無料あり5GB(無料)
Dropbox2GBまで無料あり2GB(無料)
LocalSend無料なし(LAN)△(手動)なし

LocalSendが「1回きりの手動転送」なのに対し、Syncthingは「継続的な自動同期」が強みです。両ツールを使い分けるのがベストです。

Syncthingのインストール・設定手順(Windows編)

Step 1: ダウンロードとインストール

  1. Syncthing公式サイト(https://syncthing.net/)にアクセスします。
  2. 「Download」ボタンをクリックして、Windowsインストーラー(.exeファイル)をダウンロードします。
  3. ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行します。
  4. 画面の指示に従ってインストールを完了します(「Next」→「Install」→「Finish」で完了)。

インストール後、自動的にブラウザが開き管理画面(http://localhost:8384/)が表示されます。これがSyncthingのコントロールパネルです。

Step 2: 同期フォルダを設定する

  1. 管理画面左側の「フォルダ」セクションに「Default Folder」が表示されています。
  2. 「フォルダを追加」ボタンをクリックします。
  3. 「フォルダラベル」に分かりやすい名前(例:「スマホ写真」)を入力します。
  4. 「フォルダパス」に同期したいフォルダのパスを入力します(例:C:\Users\あなたの名前\Pictures\スマホ写真)。
  5. 「保存」をクリックします。

Step 3: Androidスマホに設定する

  1. Androidスマホで「Google Playストア」を開き、「Syncthing」と検索してインストールします。
  2. アプリを起動して「デバイスを追加」をタップします。
  3. PCの管理画面の右上「自分のデバイスID」に表示されているQRコードを、スマホのカメラでスキャンします。
  4. スマホ側で「確認」をタップし、PC側でもスマホからの接続リクエストを「追加」で承認します。
  5. スマホ側で「フォルダを共有」してPCのフォルダと対応させます。

設定完了後、Wi-Fiに接続されると自動的に同期が始まります。スマホで撮影した写真がPCに自動保存されているのを確認できるはずです。

Step 4: スタートアップに登録する(自動起動設定)

  1. Windowsの「スタートメニュー」→「設定」→「アプリ」→「スタートアップ」を開きます。
  2. 「Syncthing」を見つけてトグルを「オン」にします。
  3. これでPC起動時に自動的にSyncthingが起動し、バックグラウンドで同期を続けます。

今日からできる具体的な活用アクション

Syncthingをインストールしたら、ぜひこんな使い方を試してみてください。

  • スマホ写真の自動バックアップ:Androidの「DCIM」フォルダをPCと同期。撮るたびにPCに自動保存されます。
  • 仕事用ファイルの自宅↔オフィス同期:「ドキュメント」フォルダを2台のPCで同期。USBメモリ不要になります。
  • デスクトップPCとノートPCの同期:メインPCとサブPCで同じファイル環境を維持できます。
  • 重要データの自動バックアップ:NAS(家庭用サーバー)や別のPCへの自動バックアップ先として活用できます。

「とりあえずスマホ写真のバックアップだけ」から始めるのが一番おすすめです。設定さえ済ませれば、あとは完全自動でずっと同期し続けてくれます。

Syncthingを使う上での注意点

  • 両デバイスがオンラインの時だけ同期:PCとスマホが同じWi-Fiにいる、またはインターネットに接続している時に同期します。リアルタイムとは言え、オフライン時は後でまとめて同期されます。
  • 削除も同期される:一方のデバイスでファイルを削除すると、もう一方でも削除されます。バージョン履歴機能を有効にしておくと安心です。
  • 初期設定に少し手間がかかる:PCとスマホを最初にペアリングする設定は少し技術的ですが、一度設定すれば以降は完全自動です。

まとめ:クラウドに頼らない、自分だけのファイル同期環境を作ろう

Syncthingは、クラウドサービスへの依存から解放してくれる強力なツールです。

  • 完全無料・容量無制限・プライバシー完全保護
  • Wi-Fi経由でデバイス間を自動同期
  • スマホ写真のバックアップから仕事ファイルの同期まで幅広く活用可能
  • 一度設定すれば完全自動でずっと動き続ける

「月額料金を払いたくない」「自分のデータを他社サーバーに置きたくない」という方は、ぜひSyncthingを試してみてください。初期設定のハードルを超えた先には、快適なファイル同期ライフが待っています。

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