動画を見ていたら急にカクついた、Web会議中に音声が途切れた、ダウンロードがいつまでたっても終わらない――そんな時、あなたはどうしていますか?
おそらく多くの人が、タスクマネージャーを開いて「パフォーマンス」タブをクリックし、ネットワークの数字をちらっと確認して、また閉じる……という動作を無意識に繰り返しているのではないでしょうか。
その「いちいち開いて確認する」手間こそが、実は一番のストレスの原因です。今回は、この面倒くさい確認作業をゼロにしてくれる無料ツール「NetSpeedTray(ネットスピードトレイ)」をご紹介します。
Windows標準機能だけでは「常時監視」ができない
Windowsのタスクマネージャーは便利な機能ですが、致命的な弱点があります。それは「開いている間しか数字を表示してくれない」ということです。ウィンドウを閉じた瞬間、今までの通信状況は跡形もなく消えてしまいます。
さらに、「そもそも今Wi-Fiが遅いのか」「特定のアプリが裏で大量にデータを使っているのか」「今月のデータ通信量がもう上限に近いのか」といった、原因の切り分けに必要な情報はほとんど得られません。
本当に必要なのは、常にタスクバーに表示され続け、気になった瞬間にすぐ詳細まで確認できる「モニター」です。それを無料・オープンソースで実現してくれるのがNetSpeedTrayです。
タスクバーに常駐する無料モニター「NetSpeedTray」とは
NetSpeedTrayは、タスクバー上に上り(アップロード)・下り(ダウンロード)の通信速度をリアルタイムで表示してくれる、Windows向けの無料アプリです。海外の開発者コミュニティで開発が続けられており、2026年7月時点でも活発にアップデートされています。広告やアクセス解析(テレメトリ)は一切含まれていません。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ソフト名 | NetSpeedTray |
| バージョン | v2.1.2(2026年7月時点) |
| 対応OS | Windows 10 / 11(64bit) |
| 価格 | 完全無料(寄付歓迎) |
| 開発元 | erez-c137氏(オープンソース・GitHub公開) |
| ライセンス | GNU GPL v3.0 |
| 対応言語 | 日本語を含む10言語 |
主要機能
- 通信速度のリアルタイム表示:タスクバーに上り・下りの速度を約1秒間隔で更新表示。速度に応じて色も変化するので、負荷状況が一目で分かります。
- 詳細モニター画面:ウィジェットをダブルクリックすると「概要」「ネットワーク」「ハードウェア」の3タブが開き、通信量の推移グラフやCPU・GPU使用率、温度、消費電力(W)までまとめて確認できます。
- データ通信量の上限アラート:月間のデータ使用量に上限(キャップ)を設定し、締め日を指定しておけば、使用量が80%・100%に達した時点で静かな通知でお知らせしてくれます。ギガ数に上限がある回線を使っている人には特に便利です。
- アプリごとの接続状況の可視化:どのアプリがいくつ接続しているか、どの相手先(ホスト)と通信しているかを一覧表示。ただし「アプリ別の通信速度」までは表示されません。これはWindowsの仕様上、専用ドライバなしでは正確な値が取れないため、開発側があえて“それらしい嘘の数値”を出さない方針を取っているからです。
- 豊富なカスタマイズ:表示位置・配色・矢印デザイン・単位(bit/byte、SI/2進)などを自由に変更可能。タスクバーがダーク/ライトどちらでも自動でなじむテーマにも対応しています。
- プライバシー配慮設計:ログや診断情報は自動的にIPアドレスやMACアドレスなどを伏せ字にして出力されるため、不具合報告の際も安心して送信できます。
- 軽量動作:常駐時のメモリ使用量は約50MBほどで、CPU負荷もほぼゼロ。古めのPCでも気にせず常駐させられます。
類似ツールとの比較
| ツール | 価格 | 常時タスクバー表示 | 通信量アラート | アプリ別速度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| NetSpeedTray | 無料 | ○ | ○ | ×(接続数のみ) | 軽量・オープンソース |
| タスクマネージャー(標準) | 無料 | ×(開いている間のみ) | × | × | Windows標準機能 |
| GlassWire | 無料版あり | △(別ウィンドウ中心) | ○ | ○ | セキュリティ機能が強力、誤検知の報告もあり |
| NetLimiter | 有料(体験版あり) | ○ | ○ | ○(速度制限も可) | アプリごとの帯域制限まで可能だが有料 |
「まずは無料でタスクバーに常時表示させたい」という人にとって、NetSpeedTrayは最もシンプルで手間のかからない選択肢と言えるでしょう。
インストール・使い方
- GitHubの公式リリースページ(erez-c137/NetSpeedTray)にアクセスし、最新版の「Setup.exe」(インストーラー版)または「Portable.zip」(インストール不要版)をダウンロードします。winget(Windowsのパッケージ管理コマンド)を使える場合は、コマンドプロンプトで「winget install –id erez-c137.NetSpeedTray」を実行しても導入できます。
- ダウンロードしたSetup.exeを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。インストーラーはデジタル署名済みなので、安心して実行できます。
- 初回起動時に言語選択画面が表示されるので「日本語」を選びます。以降のメニューやアラート表示もすべて日本語になります。
- インストールが完了すると、タスクバーの通知領域あたりに「↑◯◯ ↓◯◯」という数字が表示されます。これが現在の上り・下りの通信速度です。
- 数字部分をダブルクリックすると「モニター」画面が開きます。「概要」「ネットワーク」「ハードウェア」の各タブで、通信の推移やCPU・GPUの状況を確認できます。
- 設定画面(歯車アイコン)から「ネットワーク」→「データ使用量」を開き、契約しているプランの月間上限(例:50GB)と締め日を入力しておくと、上限に近づいた時にアラートで教えてくれます。
- 見た目が気に入らない場合は、設定画面の「外観」タブから配色・フォント・表示位置・単位(GB表記かGiB表記かなど)を自由に調整できます。
今日からできる具体的なアクション
まずはインストールして、何も設定せずに1週間ほどそのまま使ってみてください。タスクバーの数字を眺めているだけでも、「動画を見ている時はこれくらい」「バックアップソフトが動くとこんなに跳ね上がる」といった、自分のPCの“いつもの通信量”が自然と見えてきます。
データ通信量に上限のある光回線やモバイルルーターを使っている方は、真っ先に「データ使用量アラート」だけでも設定しておくことをおすすめします。月末に「今月もう使い切りそう」と青ざめる前に、80%到達の時点で気づけるようになります。
PCの動作が重いと感じることが多い方は、モニター画面の「ハードウェア」タブも合わせてチェックしてみましょう。ネットが原因なのか、CPUやGPUの負荷が原因なのか、切り分けがぐっと楽になります。
まとめ
NetSpeedTrayは、「ネットが遅い気がする」という漠然とした不安を、タスクバーを見るだけの一瞬で解消してくれる無料ツールです。インストールも数分で終わり、難しい設定なしでもすぐに効果を実感できます。データ通信量の上限アラートまで無料で使えるのは、特に大きな魅力です。
PCの重さの原因をさらに詳しく調べたい方は、あわせて以下の記事もご覧ください。


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